一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

山岸 真結(川中島中1年・長野市)

LinkIcon前へ‥‥次へLinkIcon

<米国にもいじめでの不登校>

 日本にはいじめが原因で不登校になる生徒が多くいる。米国も同じような状況があるのか、不登校への対応はどうしているのか取材した。
 通っている(いた)学校に不登校の生徒がいるか(いたか)を17人に聞いた。このうち13人が不登校の生徒がいる(いた)と答えた。不登校の理由は、いじめが多く、貧困などの経済的理由もあるようだ。米国にも、いじめを原因とする不登校の生徒がいることを知った。
 不登校の生徒をサポートするのは誰かも質問した。複数回答を含めると、「カウンセラー」が6人、「担任や養護の先生」が6人で最も多かった。「両親や家族」が3人、「ソーシャルワーカー」が1人などだった。
 不登校中の生徒の勉強はどうしているのか聞くと、フロリダ州のアレックスさん(16)は「そういう子供たちが集まって補習を受けることができ、それで遅れを取り戻す」と答えてくれた。
 弁護士のマイク小菅さんは「ホームスクールや夜間学校がある。試験に合格すれば、高校卒業の資格も取れる」と教えてくれた。転校しやすい環境もあるそうだ。日本では住む地域で、小中学校がほぼ決まってしまうが、米国では比較的自由に学校を選んだり、転校したりできるという。
 ホームスクールや高校卒業の資格は日本にもあるが、転校しやすいという制度が印象に残った。


<子どもの学校掃除に肯定的>

 社会科の教科書の中で、米国の小学生が「そうじは、担当の人がするので、私たちはしません」と答える記述があった。日本では子どもが学校掃除をすると教えたら、米国の人はどんな反応をするだろうか。16人に聞いてみたら、12人が良い制度と答え、4人が悪い制度と答えた。
 良い制度と答えた人の理由は「責任感が育つ」「教室を大切にする」「掃除の方法を学べる」など、想像した通りだった。
 悪い制度と答えた人の理由は「清掃員の仕事を奪ってしまう」「教室をきれいに保つのは教師の責任で、生徒にやらせるのは良くない」などで、思いがけないものだった。
 全体的には肯定的な答えが多かった。普段大変だと思っていた掃除を、米国で肯定的に考えてくれる人が多く、うれしかった。これからは、そのことを意識して日々の掃除を頑張りたい。
 米国で取材に応じてくださった方々は、みんなとても親切だった。いつか1人で訪れ、英語でたくさん話したいと思った。

LinkIcon前へ‥‥次へLinkIcon