一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

石巻 顕(軽井沢高3年・上田市)

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<「生きた英語」学んでいきたい>

 中学生の時、英語の授業でALT(外国語指導助手)の先生のような発音をするのは難しくて苦労した。今回の取材では「ネーティブ以外が話す英語の発音についてどう感じるか」「自分の英語の発音が伝わらない時、どうしたらよいか」などを聞いてみた。
ワシントンDCのホテルの食堂で働いているイモンさん(32)は「アメリカ国内でも州によってアクセントに違いがあるし、人によっても違う。発音や文法に自信がなくても、通訳を通すより、自分の言葉で話した方が伝えたいことを伝えられると思う」と答えてくれた。
 デンマークからの観光客のパレさん(40)は「英語を母国語としない私とあなたが、こうして英語で話せていることは素晴らしいと思う。アメリカで自分の発音を聞き取ってもらえないことがあったけれど、繰り返すことで伝わった」と話し、発音の違いをあまり問題と考えていなかった。この時の会話では、私の「pronunciation(発音)」という単語がなかなか伝わらず、繰り返し話して聞き取ってもらった。
 取材では、自分の名前を先に言い、相手の目を見て話すことなどを心掛けた。みんなフレンドリーに答えてくれた。ただ、自分の英語力の低さもあり、ほとんど聞き取れない時もあった。
 どんな職業に就こうと、これからは英語が必要になると思う。単語を暗記して文法を学ぶことは大切だ。さらに洋画や海外ドラマを見たり、軽井沢町にあるインターナショナルスクールに通う海外出身の生徒と交流したりして、「生きた英語」を学んでいきたい。


<日米で「優しさ」に違いはない>

 ワシントンDCからニューヨークへ移動するバス車内で、取材にずっと同行してくれた日本人ジャーナリストのチアキさんが、私たち派遣メンバーにいろいろな質問をした。「アメリカでうれしかったことは」という問いに対し、「エレベーターで声をかけてもらえた」「日本よりフレンドリー」という答えが聞こえた。個人の感じ方はそれぞれだと思った。
 私は日本とアメリカにそこまでの違いはないのではないかと考える。言葉や政治や教育など明らかに違うものはあるが、日本でも片言の日本語で頑張って話している外国人がいたら、店員さんは優しく接していると思う。エレベーターで会ったら会釈くらいするし、「開」ボタンを押してくれたら「ありがとう」は言うだろう。日本人は結構優しくて寛容だ。どこの国も「人が喜ぶ」ことはうれしいことで「楽しませたい」って気持ちはあるのだと思う。
 旅行、留学、仕事、移住など、目的が違えば感じ方も変わるのかもしれない。自分が今いる場所の悪口を言っても何も生まれない。隣の芝生は青い、それを理解しながら他人と自分を比較したほうがいいのではないだろうか。

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