一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

吉田 あゆみ (長峰中学3年・茅野市)

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<バリアフリー進んだ米>

 アメリカが障害者にとって過ごしやすい社会かを知りたいと思い、車いすを使う人に、日常の移動などで困ることはないか尋ねた。
 国立航空宇宙博物館別館では、教師を30年していたというナンシーさん(67)に聞いた。「どこに行ってもスロープやエレベーターがあるから、車いすを押してくれる人がいなくても別に困らない」。笑顔であっさりと答えてくれた。
 メトロポリタン美術館で取材したアリゾナ州在住のマーリーさん(30)は、私の問い掛けに少し戸惑う様子を見せた。答えは「車いす生活で、特に困ったことはない」だった。
 実際、私たちが訪れたメトロポリタン美術館や報道博物館「ニュージアム」では、ゆったりと広めのエレベーターがあった。国立航空宇宙博物館別館には、とても傾斜の緩やかなスロープが設置されていた。
 私の地元の歩道は、車いすで通るには狭い所も少なくない。この取材で、アメリカのバリアフリーは日本よりも進んでいるのではないかという思いを強くした。


<米国で聞いた喫煙の規制>

 私の周りには、たばこを吸う大人が少なくない。アメリカでは州によってたばこの規制を設けていることを知った。その現状を知りたいと思い、喫煙場所や規制についてニューヨークで取材した。
 バスドライバーのフランクリン・ドミニアスさん(48)は建物内の禁煙に賛成だ。「家の中では、においがつくからたばこは吸わない。外や自分の車ではたばこを吸う」と答えた。
 国連本部前で出会ったデンマーク在住のベラさん(19)とソフィーさん(20)は「デンマークも、たばこの喫煙は基本は建物の外」と教えてくれた。
 現地の日本ツアーガイドの男性(54)は「ニューヨークではたばこが1箱1600円から1800円と高い。多くの州ではたばこに対する規制が厳しいが、たばこを製造していて規制が緩い州もある」という。また、現状として「ニューヨークでは、実際に街では歩きたばこをする人を見かけることは多い」と教えてくれた。
 たばこに対する規制はまだまだ課題がありそうだ。

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