一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

松島 圭佑(中野平中学2年・中野市)

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「ネットの普及と新聞のあり方」
 私の家には毎朝、新聞が届けられる。アメリカではインターネットの新聞の普及率が高いと聞いた。紙とネットの新聞について、アメリカの人々の利用状況を調べた。
 新聞について、ワシントンとニューヨークで25人に聞いた。このうち14人には「どのような手段で新聞を読んでいるか」と質問した。6人が「ネット」と答え、「紙」が3人、「両方」が5人で、紙よりネットが勝る形となった。
 「ネットと紙、どちらの新聞が良いと思うか」という質問には、8人が「ネットが良い」と回答。「紙」は4人だった。ただ、両方読んでいる人の6割に当たる3人が「紙が良い」と答えた。
 ネットが良い理由には、「どこでも世界中の最新情報を得られる」「紙は高い」「紙を使わず環境に良い」などが挙がった。両方読んでいるアルバさんは「紙は読んでいた記事の隣の記事にも目がいく。いろいろなジャンルの記事があり、幅広い情報が入ってくる」と話した。
共同通信社ニューヨーク支局長の尾崎元さん(60)にもネットと紙それぞれの特徴を聞いた。尾崎さんが示した資料には、アメリカで日刊紙が減っていること、ネットはモバイル端末での新聞閲覧が増えていることなどが書いてあった。
 ネットでも紙でも、最新の情報を得られることに変わりはない。深く読み取り学ぶには、見返すことのできる紙の方が優れていると思う。便利さだけではなく、広く深い知識を得るためにも、紙の新聞を見直してほしい。

「アメリカ人が政治、選挙に求めるもの」
 今年はアメリカで大統領選挙が行われる。アメリカの人々は投票にどういう目的を持ち、政府に何を求めるのかを聞いた。
 ユルンさん(27)は「いい暮らしをつくるため」に投票すると言う。「医療や教育にかかる費用が高い。自分たちの負担を減らしてほしい」と求めた。トムさん(56)は「身の周りで起きている教育などの問題を改善してほしい」と答えた。
 ウィリアムさん(70)は「世界をコントロールしてほしい。中国やロシアとも上手に付き合えるようにしてほしい」と願っている。国内だけでなく、世界に目を向けて投票に行く人もいるのだ。
 「政治は身近なものと感じるか」という質問には、ほとんどの人が「そう思う」と答えた。
 アメリカの人々はなぜ投票に行くのか。この問いに、共同通信社ニューヨーク支局長の尾崎元さん(60)は「投票によって自分の意見や立場をはっきりさせるためではないか」と答えてくれた。
 アメリカの人々にとって政治は身近なものであり、選挙は自分の意見と立場を示すために参加する。日本でも選挙権年齢が18歳に引き下げられ、7月10日の参議院議員選挙では全国で多くの10代の若者が投票した。それでも、全体の投票率は高いとは言えなかった。高齢者に比べて若い世代は投票に行かないとも聞く。日本でも、もっと選挙を、政治を身近にする必要があると感じた。

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