小林 祥太朗 (屋代高校2年・長野市)
<銃規制求める高校生ら>
学校での銃乱射事件をきっかけに、米国では高校生ら若い世代が銃規制を求めて抗議行動などをしている。一般市民の銃所持に対する若者の考えを取材した。
ニューヨーク州の大学生ゼノビーンさん(20)は、銃規制を求めるデモに参加した。身ぶり手ぶりを交え、「一度に大量の人を傷つけられる銃の所持は禁止にすべきだ」と熱く語った。
一方、同じニューヨーク州でも高校生メザーさん(15)は「憲法に銃を持つ権利が明記されている。銃を持てる年齢、状況になったら、すぐに持ちたい」と言う。夜など危険を感じるからだという。
銃乱射事件を取材したことがある共同通信記者の高木良平さんは「全米ライフル協会の圧力があり、銃規制の法律を作ることは難しい。だが、銃で友人を亡くした高校生らが声を上げることで社会の意識は変わりつつある」と話した。
銃によって悲しい思いをした高校生らが、これからも声を上げ続ければ、米社会の意識が変わり、銃が規制されていく日が来るかもしれないと思った。
<核保有と廃絶を考える>
米国は北朝鮮に核放棄を迫っているが、その米国が核を保有している事に矛盾を感じ、米国人に考えを聞いた。
15人中、約半数の人が世界から核をなくすべきだと考えていた。テキサス州の会計士スーザンさん(56)は「平和のために核兵器を持ってはいけない」と力説した。
一方、ワシントンのエンジニア男性マークさん(38)は「北朝鮮は攻撃的であり、約束を破った過去があるから核を放棄すべきだ」とする一方、「米国は保有していても使う機会がないだろうから保有してもよい」と話した。
「戦争時の米国の安全のために核は必要」と考えるテキサス州の医師ジョンさん(49)は「米国が世界を守るから、他国は保有しなくてもよい」と話した。こうした意見の人も半数いた。しかし、核使用後の悲惨さへの考慮は感じられなかった。
共同通信の永田正敏ニューヨーク支局長は「米国には、自分たちが悪を倒し世界を守ってきた、正義だと考えている人が多い」と解説してくれた。
戦争被爆国として核の恐ろしさを訴えられるのは日本だけだ。世界から核をなくそうと、日本政府はさらに努力が必要だと感じた。