髙瀬 ひかる (川中島中学2年・長野市)
「アメリカにある日本の文化」
ラーメン、UMAMI、カラオケ…。ニューヨークの街をバスの車窓から眺めたり、歩いたりすると、私が見慣れたり聞き慣れたりした日本語が飛び込んできた。
まずはカラオケだ。確かに近頃はテレビで外国人が日本の歌謡曲を上手に歌っている場面を見ることがある。しかし、まさかカラオケまでアメリカでそのままKARAOKEという表現で存在しているとは非常に驚いた。
寿司は、日本からアメリカに渡り、その後はカリフォルニアロールなるものまで生まれた。聞くと、寿司バーまであるという。多くの日本人が好んでいる寿司を独自にアレンジしていろいろな形で提供しているのは、嬉しいことである。
米在住のコーディネーター川尻千晶さんに聞くと、アメリカの日本語はカラオケや食にまつわるものばかりではない。絵文字である。今、絵文字はアメリカでブームが起きているらしい。絵文字を主人公にした映画が公開されたほどだ。若者向けの雑誌には絵文字がデザインされた雑貨やフェイスマスクなどの化粧品も掲載されていた。私もミュージアムで購入した。
今、日本の食や文化は世界に広がっている。共同通信の記者さんによると、日本人が食や文化を持ち込み、ヒットしたりアメリカ人が流行に取り入れたりしていく。その流行がヨーロッパへ伝わり、その後、世界各地に伝わっていくそうだ。
日本で当たり前にあることが海外で取り入れられ、それが流行する。日本人にはない視点から海外で流行する文化は興味深いものだ。
「理解もテロを防ぐ方法」
世界貿易センタービル跡地で、エリザベスさんに出会った。2001年米中枢同時テロ発生時はちょうど出勤途中で、タクシーからビルの様子を目撃したという。「大変な状況の中、いつも以上に助け合っていた」。その後の人々の様子を振り返った。
テロは今も世界各地で起きている。私は「どうすれば、テロをなくせるか」を尋ねた。ワシントンで、インドの男性は「多くのテロリストが住む国へ行き、拠点をつぶすことが重要」などと話した。それはまた人が死ぬということだ。暗い気持ちになった。
10代の女性は「完全にはテロを止められないが、セキュリティー強化はできる」。確かに米国滞在中、建物に入るたびにバッグを開き、金属探知機をくぐった。厳しい検査で防げるテロもあるだろう。
米中枢同時テロの遺族団体が運営する博物館で、当時消防士として救助活動をしたブレンダ・バークマンさん(65)が「さまざまな人たちと交流して理解を深めてほしい」と話してくれた。分かり合うことも、テロを防ぐ一つの方法ではないかと思った。