一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

向井 葉月 (東部中学1年・東御市)

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〈多様な文化を知り認め合う〉
日本の伝統文化「歌舞伎」をみなさんはご存じですか。
 私は小学校の歌舞伎クラブで3年間歌舞伎を演じてきた。今回、アメリカの人に日本の歌舞伎がどれだけ浸透しているか街中で聞いてみた。ほとんどの人は写真を見せても、首をかしげて知らない人が多かった。知っている人も数人いて、「美しく、芸術的」と賛嘆の声もあった。
 メトロポリタン美術館で会った、ラファエルさん(15)親子は、2年前、地元アルゼンチンで日本の歌舞伎役者が来たときの写真を見て、すごく美しく、すてきだったと笑顔で語った。
 400年以上の歴史を持つ日本の歌舞伎が、意外にも知られていないことに驚いた。しかし、外国でも、歌舞伎の公演がされていることを知り、歌舞伎は「美しい芸術」としてたくさんの人に認められていることが実感できた。そんな、「美しい芸術」に自分が関わってきたことを、誇りに思う。
 日本以外の世界の様々な文化を知ることは、お互いを認め合うことに通じると思う。だから、歌舞伎のことを伝えていきたいし、他の国の文化も学んでいきたい。

〈平和の心をつなぐ〉
 高層ビルに飛行機が激突し、黒煙を上げ、炎が上がる。今まで見たことのないすさまじい光景だった。
 9・11同時多発テロの映像を初めてみた私は、驚きと、なんでこんなことが起きたのだろうという疑問で、頭が真っ白になり、涙が止まらなかった。
 9・11同時多発テロによって、消防士の夫を亡くしたアンさんに話を聞いた。
 あなたにとって平和とは何か、という質問に、アンさんは「孫が戦争に行かず、おだやかに暮らすことが平和」と静かに答えた。
 私が以前読んだ本の一節に、「平和ほど尊きものはない。平和ほど幸福なものはない。平和こそ人類の進むべき根本の第一歩であらねばならない」とあった。
 私ができること。それは、アンさんの話を語っていくこと。それが平和への一歩になると思う。

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