- 本間和
取材報告
〈学校の満足度 家庭環境や治安も影響〉
今回の記者派遣では学校生活の満足度に焦点を当てて取材をした。OECD(経済協力開発機構)が15歳を対象に2015年に実施した調査で日本の生徒の満足度は43位、スコアは平均の7.37を下回る6.80だった。学校の授業でこの結果を見た私は日本の学校生活に懸念を感じ、今回の派遣に臨んだ。
学校生活に満足と答えた生徒で最も多かった理由が「指導方針が良い」だった。日本の高校は受ける授業があらかじめ決められているが、アメリカでは「単位制」を導入し学びたい教科を履修できる。クラブ活動では、季節ごとに運動の種目や活動内容を変えるのが一般的だと知り、興味深く思った。
ホワイトハウス前の広場でトーマスさん(26)は「日本の校則は厳しいことで有名。変える必要がある」と話した。彼はアメリカのコミュニティカレッジに通い、アメリカの学校は自由で多様な教育機関があることが利点だと話した。
学校生活に満足していない理由として「生徒が銃で殺された。治安が悪い」と回答する人もいた。衝撃だった。そう答えてくれた15歳の少年は南アフリカ出身。日本は他国と比べて犯罪の発生率は低く銃規制も厳しい。生活の豊かさを守るためにも、治安の良さは不可欠だと感じた。
私立、公立の違い、治安の良し悪し、家庭の裕福さなど本人には変え難い要因で学校の満足度が左右される現状がある。そんな中ではあるが、それぞれがどう生きるか、どんなことに価値を見出すのかが大切ではないかと感じた。〈武器の連鎖を食い止める〉
国連での特別取材で、軍縮に向けて働く職員の益子崇さんに話をうかがった。益子さんは1999年から2002年にかけ、国連のボランティアでコソボの住民を支援した。その後シエラレオネでの軍縮活動に従事し、違法に武器製造をしている工場をリストアップし、国に申請を出すことを呼びかけた。
ロシアによるウクライナ侵攻でも、他国で使われた武器が違法に流入している状況があるそうだ。益子さんは「戦争で使われた武器が他国へ輸出され、また他の戦争に使われることがないようにしなければならない」と語った。
国連の軍縮活動には、核兵器・化学兵器の拡散防止や、軍備削減などがある。核拡散防止条約といった国際的な合意を促すほか、紛争地などで軍縮交渉を進めている。信頼醸成を図り、軍事的緊張の軽減を目指す取り組みだ。
だが、軍縮の実現には国際政治の複雑さや国家の利害といった障壁も存在する。それでも国際社会は、軍縮に向けて協力し、安定と平和を確保するための道を模索している。その過程で国連は重要な役割を担っている。 - 本間和
8/4滞在日記 感想
楽しかった。とにかく楽しかった。初めてのアメリカ、英語で話しかける怖さ、臭い街、この派遣の全てが刺激的で、自分から見る世界がかなり広がりました。ここまで支えてくれた方々への感謝を忘れずに、これからの生活がより良くなるようつなげていきたいです。
- 本間和
8/3滞在日記 感想
国連本部で自分の英語力の低さを痛感した。この派遣を通して、スピーキングの力は向上したと感じたが、国連職員の方の説明はすべて英語で、リスニングがまるでできなかった。取材、野球観戦、何を取ってもリスニングは不可欠だ。取材期間もあと1日、できることをしっかり考え行動したい。
- 本間和
8/2滞在日記 感想
ワシントンDCでの取材後、NYへ移動した。世界の中心ともいえるこの都市では激しい胸の高鳴りを感じた。四方八方様々な人種の人がいた。日本ではない匂い、街並み、異世界に来たような恐怖、とにかく感激した。残り少ない日数、後悔のないようにしたい。
- 本間和
8/1滞在日記 感想
原爆を落としたことで戦争を終わらせることができたから、原爆降下に賛成する人も少なくない。以前から知っていたことだが、アメリカ人から直接聞く言葉には重みがあった。日本に関心のある同世代との交流では日本語の話せる方がたくさんいて、驚いた。明日で最後のワシントン、中弛みにならないよう、気を引きしめたい。
- 本間和
7/31滞在日記 感想
滞在2日目、今日から取材が始まった。リンカーン記念堂での取材、学校生活満足度の調査は順調に進んだ。前日の疲労が抜けきらず今日一日はかなり長く感じた。こんな経験ができ信濃毎日新聞さんに対しては頭が上がらない。異文化の違いを受け入れ、さらなる向上に努めたい。
- 本間和
7/30滞在日記 感想
滞在初日、13時間のフライトは体にこたえる長さだった。今回の派遣での抱負は、自己成長をすること。英語力を高めることはもちろん、行動力、責任感、主体性など、とにかく内気にならずに、この滞在を収めたい。
- 本間和
事前学習会 感想
今回の学習会で、参加者のみなさんの主体性の高さに感銘を受けました。普段ではあまり感じることのできないチーム意識に、私自身も協調性を高めていこうと思いました。米国取材に向け、準備を進めることはもちろん、体調管理にも気をくばり、後悔のないようにしたいです。