• 小池優輝

    取材報告

    〈米国の経済発展、基盤には金融教育〉
     空高く所狭しと並ぶビル。タイムズスクエアの建物や広告、そこに集まる多種多様な人々は、米国の経済的な発展を示していた。
     日本では2022年度から金融教育が高校で必修となった。私は高校1年生の家庭科の授業で受けたが、実践的というよりは、知識重視の感じがした。そこで、経済の中心地である米国で金融教育について取材するとともに、起業へのイメージも聞いた。
     「高校では経済の科目を取り、どの企業の株を買うか議論をしながら、ゲーム感覚で投資の勉強をした」と話したのはサンフランシスコで高校教師をしているグレッグさん(31)。他に10人ほどに取材したが、ほとんどの人が高校の選択科目で「経済」があり、必修になっている州もあると聞いた。
     日本人の私からすると、米国の金融教育は、実践的なものばかりでとても興味深かった。ニューヨークでボランティア活動をしていたアレックスさん(52)から「今の小学生は授業の一環でお菓子を手に入れるために、おもちゃのお金で投資をしている」と聞いた時は衝撃を受けた。米国では、もちろん州によって違いはあるが、日本よりも遥かに役に立つ学習を幼少期のうちから進めているのだ。
     起業へのイメージも過半数が肯定的だった。ワシントン出身のグスさん(52)には「チャンスはどこにでも転がっている。君はなぜ起業をしないんだ」と逆に鼓舞されてしまった。日本は起業する人の割合が世界と比べても大幅に低い。その根底にあるのは、早期の実践的な金融教育から生まれるイメージの差異ではないかと思った。
     今回の取材を通して、米国と日本の金融教育の差と人々の意識の相違を実感した。日本が充実した金融教育を完成させるには、まだ時間がかかるだろう。私は、米国派遣の経験を活かし、日本の金融教育の発展に携われるように努力を続けたい。

    〈9・11で再認識した情報の重要性〉
     9.11アメリカ同時多発テロ事件から今年で22年である。9.11は戦後以降のアメリカに対する最悪の攻撃となった。当時の事件の状況を取材した。
     9.11メモリアルミュージアムで、事件の犠牲者の方々の写真やへこんだ階段や鉄筋を見た。特に私が驚いたのは、世界貿易センタービル北棟に飛行機が衝突してから南棟の人が避難し始めるのに、時間がかかり過ぎていたことだ。事件の時系列表と説明を見たところ、すぐに避難しなければいけなかったが、テロ行為か事故か不明だった点や職場待機のアナウンスが流れた点など、情報不足で動けなかったそうだ。
     当時、ニューヨークへ向かう地下鉄で通勤中だったという、ガイドのコールマン央代(ひさよ)さんに取材をした。事件直後は「急に電車が止まり、3時間そのままだった。なんとか電車の上を抜け出すと、ニューヨークの街が変わり果てていた」と話した。飛行機が世界貿易センタービルに衝突し、街は火災と事故で様相を変えていた。彼女は、その後会社に連絡を入れ、ほこりで服を真っ白にしながら避難場所に駆け込んだという。
     教訓として、「人はあっという間に死んでしまう。情報を知らないということはリスクになるから、アメリカで勉強すべきことが増えた」と語った。スマートフォンが流通していなかった2001年。何が起こっているのか状況を把握できなかったことは、人々の不安をより大きくさせてしまっただろう。
     9.11アメリカ同時多発テロ事件の取材を通して、不測の事態の時の情報の重要性を再認識した。9.11では、人々が正確な情報を得られず、さらなるパニックを生んだ。現代はSNSが発達し、多くの情報を得られることで便利になった半面、その中にはデマやフェイクニュースも多く存在する。情報の真偽を見極め、誤った情報に左右されないことが、過去から学び今に生かせることだ。日本でも危機感を持ち、常に情報を集め、選択し、最善の行動を取れるようにしたい。

  • 小池優輝

    8/4滞在日記 感想

    取材最終日である今日は、自由の女神とメトロポリタン美術館で取材を行いました。取材テーマにぴったりの人を千晶さんが見つけてくれて、これまでを通して最高の取材をすることができました。アメリカ派遣では、多くの人の協力があってできたと思い返し、本当に感謝しています。気を引き締めて最終日を過ごしたいです。

  • 小池優輝

    8/3滞在日記 感想

    今日は国連本部見学とメジャーリーグ観戦という、自分の中で一番といっていいほどの貴重な経験をさせてもらいました。国連では、本質的な役割と核軍縮の重要さを再認識できました。メジャーリーグでは、野球の面白さを知れて日本のプロ野球やWBCの理解も深まりました。自分が大きく更新された日になり良かったです。

  • 小池優輝

    8/2滞在日記 感想

    今日は、ホワイトハウスでの取材の後、先生や信毎職員方に指導を受け、自分の取材内容の見直しをしました。取材では、添乗員さんやガイドさんにたくさん手伝ってもらい、英語の難しさとアメリカに住む日本人の凄さを実感しました。明日からは経済の中心地ニューヨークで、よりactiveなinterviewをします。

  • 小池優輝

    8/1滞在日記 感想

    今日は、アーリントンとの交流で、自分の記事のためのインタビューをしました。今までの取材では高年齢の方を中心にしていましたが、同年代の新鮮な意見を取り入れたことで、僕のテーマである日本の金融教育の遅れを再認識することができました。日本へ帰ったときに後悔することがないように、積極的な会話を行うようにします。

  • 小池優輝

    7/31滞在日記 感想

    滞在二日目の今日は、連邦議会議事堂とインタビューをしました。アメリカの政治の中心である議事堂では、政治のあり方や、これまでの大統領の像を見ることができ、政治への意識が変わりました。またインタビューでは、自分の知らないことや新しい価値観を得ることができ、自分の成長を感じれました。チャンスを逃さないようにしたいです。

  • 小池優輝

    7/30滞在日記 感想

    私が今日アメリカへ来て一番感動したことは、自分の英語が伝じたことだ。ホテルのトイレの場所がわからないときに、スタッフさんに聞いてみたところ、笑いながらも教えてくれたことには自分の勉強が無駄ではなかったと胸が熱くなった。明日以降も、積極的なコミュニケーションによる深い関わり合いを求めていきたい。

  • 小池優輝

    事前学習会 感想

    取材や英語、コミュニケーション能力の全ての不足を感じた1日だった。特に、隣の人とのインタビュー体験では自分の質問の不出来を確かめることができた。アメリカ派遣まで残り1ヶ月。日本でできないことはアメリカでもできないと思う。残りの時間を自らの成長につなげられるように、毎日を意識して過ごしていきたい。