西﨑 啓吾朗 (長野商業高校2年・飯綱町)
「移民や移民だった人たちでできているアメリカ」
アメリカと日本の大きな違いの一つが民族構成だ。アメリカは多民族国家で移民や移民だった人々によって形成されている。アメリカ滞在中は様々な人種が混ざり合って生活していることに新鮮さがあった。
私たちは日系3世でJACL(全米日系市民協会)のジョン・トベさん(56)に、第2次世界大戦中の日系人強制収容などについて特別取材をした。彼は移民について「アメリカの強さは移民である。アメリカ社会全体を池にたとえると、移民という新しい水の流れが入ってくると、池の水は濁らない」と話した。つまり新しい移民が入ってくるから、新しい考え方などが生まれ、社会に変化が起きるということだ。「トランプ大統領の進めようとする移民の規制は、アメリカにとってマイナスになる」と言った。
また移民についてトベさんは「日本の移民制度はよくない。移民をもっと受け入れるべき」とも話した。確かに日本は移民をなかなか受け入れていない。しかし、トベさんの話からは多民族国家のプラスの面も分かった。少子高齢化の時代、移民を日本に受け入れて人手不足を埋めるのも一つの手かもしれない。それだけでなく、移民の力で停滞した日本に変化が起きるかもしれない。日本はもっと移民の受け入れに積極的になったらどうだろうか。
「食品選びは健康志向で」
私はマーケティング(市場戦略)に興味があるので、食品選びの基準などについて突撃取材した。
ワシントンの博物館では、かっぷくがよく白髪交じりの男性職員に質問。「野菜をたくさん食べるようにしている。スーパーでも野菜から買う」と答えてくれた。取材した人の大半がヘルシー、低カロリー、値段の三つを挙げた。米国での健康志向が見えた。
私たちが昼食で入ったニューヨークのハンバーガー店には「ベジ・バーガー」があった。肉の代わりにズッキーニなどを使っているという。「菜食主義者向けのメニューを用意している店が多い」とガイドの女性。スーパーには有機栽培、タンパク質の一種グルテンを避ける小麦不使用の食品がたくさんあった。
日本食では、ラーメンやうどんがブームだそうだ。現地の共同通信記者は「日本が長寿なので、和食に関心が集まっている。まだ広がっていない料理が今後ヒットする可能性はある」と言う。日本でも長野県は長寿県。郷土食などをブランドにして発信したらどうだろうか。