• 中山倖誠

    取材報告

    〈コロナ禍の暮らし、アメリカでは〉
     コロナウイルスは世界に大きな影響を及ぼした。そこで「コロナウイルスで変わったことは何か」と尋ねてみた。
     12人に取材した中で多数を占めたのが「学校や仕事のオンライン化」である。ニューヨーク在住の公務員、ジェームズさん(32)は「コロナ対策で毎日リモートワークになった。最初は何をすればいいか分からず不便だったし、人と話すことも少なくなった。最近もリモートワークの日が時々ある」と話した。
     学生のジェフさん(16)も「オンライン授業になった。学校に行かずにすむから少しよかったけれど、みんなが孤立しがちになった。身近な大人が職を失うなど、毎日が楽しくなかった」と振り返った。コロナで不自由な生活を強いられた人が多いようだ。
     マスクは多くの人が着けていないように見えた。日本では5月に、マスクを着けるかどうかはそれぞれの判断になったが、日本人特有の「同調圧力」だったり、「周りに合わせる」という気質が影響し、マスクをつけたままの人がかなり多い。同世代との交流会に付き添いで来ていた日本人女性に聞いてみると「アメリカには『マスクを着けるのはSheepoだ』という言葉がある」と教えてくれた。Sheepoとは、Sheep(羊)のような意味らしい。群れてそれぞれが強い意思を持たず、仲間の後ろを歩くといった意味のようだ。なるほど自由の国らしい考えだと思った。
     国が違えば、考え方も全く違う。AIの発展などさまざまな意味で過渡期を迎えているこの時代、それぞれが個人の意見を持つことの大切さも感じた。

    〈教育でのコンピューターやAI活用、米国では〉
     近年、世界中でコンピューター端末を使った教育が活発になってきている。アメリカでどんな教育が行われいるかを聞いてみた。
     ワシントンD.C.のシャーロットさん(9)は、学校から配られたノートパソコンで毎日の算数の授業で30分間、計算のゲームをしているようだ。「ノートに書くより、ゲームの方が楽しくて続けやすい」と、コンピューターを使った学習に満足している様子。母親のイザベラさん(43)も、「娘の学校だけでなく、周りの学校でも算数のゲームを遊んでいるし、グーグル(Google)のソフトを使って、宿題や連絡をしている。楽しく学習が出来るのはとてもいいこと。分からないことを調べたり、深掘りしたりする際に役立っている」と、肯定的だった。
     コンピューターを使った授業に対して賛成か反対かを、14人に質問した。賛成は12人、反対は2人だった。反対派のミアさん(19)に話を聞いた。コンピューターは、エッセイや論文を書くことや、プレゼンテーションを作成するために、1日1時間ほど活用しているそうだ。ただ、最近話題のチャットGPT(生成AI)に触れ、「困った時にAIに頼ってしまいがちの友人が多い。検索ができることや、効率よく進められるのはいいところだが、自分の力にならないと意味がない」と話した。
     実際、ニューヨーク市の公立校は、生徒の問題解決能力に影響が出るとして、チャットGPTが禁止されていた時期があった。日本の企業でも、グラフを作ったり、分析をしたりするのにチャットGPTは使われている。AIのツールは便利な点が多いが、どんなに素晴らしいものができても自分の力にはなりづらいのではないか。
     私も学校でタブレット端末を使って、外国の先生と英語で話したり、プレゼンテーションを作成したりしている。それによって学びになったことはたくさんあるし、今回の派遣でインタビューをする際も、かなり簡単になった。ただ、タブレット端末で生活リズムが乱れてしまったり、ゲームをする時間が増えたりと、本末転倒な事例が周りでも出ている。これからの時代、全ての人がAIやコンピューターとどのように付き合っていくかをもう一度考えなければいけないな、と強く感じた。

  • 中山倖誠

    8/4滞在日記 感想

    今日は、エリス島で移民の歴史について学んだ。自由の女神のついで程の感覚だったが、アメリカの三分の一の人々は、こちらの方がメインらしい。かなり厳しい過去を学んだ後、最後の取材。かなり時間も長く、多くの取材ができた。初めの頃よりも、掘り下げる力がついたと成長を実感した。明日は帰路につく。

  • 中山倖誠

    8/3滞在日記 感想

    国連に行き、ツアーや特別取材をした。様々な言語の人達が、世界をより良いものにする為に努力しているんだと感じた。9.11メモリアルでは、生前の悲惨な事件について学んだ。大体の事は調べたつもりだったが、恐ろしい記録の前に言葉も出なかった。アメリカの取材は明日が最後。思い出を作りつつ、成長を見せたい。

  • 中山倖誠

    8/2滞在日記 感想

    体調が優れない中のバスでの大移動。目が覚めると、巨大なビルが林立するニューヨークに着いていた。タイムズスクエアに行ったがワシントンとは全く違い、押し売りや怪しい路上販売。少し怖かったが、人も多く、フレンドリーな感じだったので、取材が捗りそうだ。後半戦、追いこみをかけてより良い記事が書けるよう頑張る。

  • 中山倖誠

    8/1滞在日記 感想

    アーリントンでの交流会で、将棋のブースを担当した。駒の説明で思っていたように進まず、時間配分など事前の準備が足りなかったのを痛感した。でも、同世代ということもあり、楽しく話しつつ昨日の反省を活かしたインタビューができた。明日は大きく移動し、ニューヨークに行く。楽しみながら後半戦を頑張っていきたい。

  • 中山倖誠

    7/31滞在日記 感想

    ついに本格的な取材が始まった。質問をしても伝わりにくかったり断られてしまったりと、もっと考えておかないとと思った。実際に買い物をしたり、完全に英語のツアーや講演など、昨日にも増してアメリカを感じた日だった。しっかり質問を練り直して、明日から万全の状態で臨めるようにしたい。

  • 中山倖誠

    7/30滞在日記 感想

    飛行機や特急での移動が長く、本当に疲れた。しかし、英語の看板や広すぎる土地を見て、アメリカに来たことを実感した。外国の方と何回か関わったが、自分はしっかりインタビューできるか、と不安になった。でも、程よい緊張とやる気を持って、明日からの取材で、価値観が変わったりする事を期待して頑張っていきたい。

  • 中山倖誠

    事前学習会 感想

    最初は静かで仲良くなれるか不安だったけど、アクティビティーや会話を通じて打ち解けられて良かった。ペアの相手に取材してみて、自分のほり下げる力のなさを知った。まだ1か月あるので、上手く取材ができる力をつけていきたいと思った。出発がもっと楽しみになった。