一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

滞在日記 8/2~3(ワシントン~成田~信州)

0803_01.jpgワシントン・ダレス空港。免税店でお買い物をしてから搭乗手続き開始前に集合です いよいよアメリカ滞在最終日。ホテルの朝食会場に集まってきた生徒たち。少し眠そうな子もいます。聞くと、半数以上がとある部屋に集まって、夜通しおしゃべりをしていたそうです。若いって素晴らしいです。

 3泊したホテルをバスで出発、ワシントン・ダレス空港へ。今回の旅で「最も厳しい」とみられた出国審査を受けました。1人ずつ靴を脱いで、円筒形の金属探査装置の中で両腕を上げます。担当するスタッフはみんな強面でしたが、全員が無事に通過。空港内のターミナルを結ぶ列車内では搭乗する全日空01便の機長さんとばったり会い、「よろしくお願いします!」と伝えました。搭乗までの時間は免税店でショッピングです。思い思いにお土産を買いました。フライトは14時間の予定。実際はやや短くなりましたが、長くて長くて疲れました。日付と時差の関係で2日午後0時過ぎ(アメリカ東部時間)に離陸、成田空港着は3日午後3時ごろ。機内では睡眠、おしゃべり、映画、ゲームなどをして過ごす中、「数学を勉強していた」という生徒もいました。0803_02.jpg機内食のデザートはアイスクリームでした。1時間に900キロの速度で日本に向かいました0803_03.jpg成田エクスプレスで東京都内へ。松本着と長野着の2グループに分かれるぎりぎりまでにぎやかでした

 帰国後は入国審査を終え、成田エキスプレスで東京都内へ。「看板が日本語だ!」「英語であいさつしてしまいそう」という声が聞かれました。東京駅で東北信方面に住む生徒が下車するので、同駅着前の車内ではあいさつをしたり、最後の記念写真を撮ったりして別れを惜しみました。中南信のグループは新宿から特急あずさで、東北信グループは東京から新幹線で信州に戻りました。車窓からの眺めと車内で食べた「すし弁当」で日本に帰国したことを実感したのでは? 旅全体は、8月1日にワシントンでにわか雨(傘がなくても我慢できるほど)に降られたくらいで天候には非常に恵まれました。生徒たちは、さまざまな取材機会からアメリカを知り、新しい友達に巡り合って、1週間の旅を終えました。

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引率の先生・同行記者からのメッセージ

 旅には引率役として2人の学校の先生も同行しました。生活面での指導だけでなく、お2人とも英語が上手で英語で取材する際にいっぱい助けてもらいました。帰国後にメッセージをいただきました。

◎小岩井高徳先生(松本市清水中教諭)
 はじめの頃は、生徒の皆さんが話した英語が通じない場面があったと思います。しかし、この滞在の中での準備を通して、コミュニケーションが成立している場面が多く見られるようになりました。大人でも緊張するインタビューを英語でチャレンジし、相手が答えていてくれた場面が随所で見られるようになりました。学生記者を経験した全員が確実に成長したと思います。
 さて、日本に帰国した後を大切にしてほしいです。英語の勉強はもちろんですが、今回の取材で学んだ国連のことや9.11のこと、アメリカ全体のことを考えて行動している議員や団体の人たちとお会いして心で感じたことから、様々なことに関心をもち、自ら考え、行動していってほしいと思います。

◎草間千枝先生(上田高校教諭)
 成田から出発した自分と、帰国した自分と。自分の周りの世界が全く違うように見えてきているはずです。アメリカという未知の地で、緊張でカチカチになりながら果敢に一歩を踏み出した皆さんの姿は、眩しいような光を放っていて、圧倒される思いでした。すごく貴重な瞬間を共有させていただきました。
 古い言い方かもしれませんが、事務局を務めた信濃毎日新聞社が、「社会の木鐸」として現在の情報を提供するだけでなく、未来を担う若者に知的な好奇心を持たせ、成長の機会を与えてくださったことに対し感謝の念に堪えません。
 さあ、参加したみんな、好奇心と勇気をもって今後の人生を切り拓いて行こうね!

 以上です。

 最後にこれまで同行記者としてこの欄を書いてきた私から。私は信濃毎日新聞の長野本社報道部に勤めています松井慎央(まつい・みつひろ)と申します。旅が始まる直前に、同行することになりましたが、アメリカをみんなと一緒に巡った感想は「面白かった」のひと言につきます。
 自分自身の子どもが参加してくれたみんなと同世代で、みんなの親のようにも感じていましたし、新聞記者としては先輩として接したつもりです。いくつかの場面では皆さん以上に、取材対象に「興奮気味」だった面もあるでしょうが、取材には好奇心が旺盛であることが必要である、と間接的に伝えようとした-ということで許してください。若い中高生記者たちは私よりも確実に、いろいろなことを吸収し、成長したのは間違いありません!
 ニューヨーク、ワシントンの2都市が中心でした。取材では、共同通信さんなどの協力があり、観光旅行ではできない体験もいっぱいしました。帰国後はこれまでの日常生活に戻ってしまう-と考えている中高生記者もいるかもしれません。でも、今回の経験を通じて、ふだんの生活をしながらでも、物事を多面的に考えられるヒントはいろいろ周りにあるということが分かった気がします。電話やメールで多くの人に話を聞く、いろんな物事を新聞、書籍、ネットなどで知ることができる。そんな現代です。もちろん直接会って話を聞き、直接行ってその場所を見ることが一番ですが…。まずは、ふだんの生活をしながら、それぞれの「取材」を続けてみてください。

 おっと、その前にみんなの今回の「取材報告」(記事)を編集しなければ…。



みなさんの感想

otoko.png滝沢颯(信大付属長野2年・長野市)
「多様性」
ニューヨークやワシントンD.C.には、世界中から人が来ていた。そのような地では、取材すると、さまざまな意見が返ってきた。世の中には、自分と違った考えの人がいることが分かった。
onna.png工藤茉紗美(長野日大3年・長野市)
「Dream」
アメリカを見たい! 将来の夢へのモチベーションを身につけたい! そんな思いで参加しました。人々の格好や髪形、明るさもすべて日本人とは逆で、うらやましい所がたくさんありました。そして何よりも英語が通じない! 通じてテンション上がった半面、通じない方が多くとても苦労しました。だからこそ、もっと勉強しようという気になりました。そして将来、英語を使うような仕事をしたいので、夢への思いも強くなりました。
onna.png宮入栞(長野日大3年・長野市)
「唯一無二」
アメリカでのすべてのもの、こと、時間が唯一無二でした。このような素晴らしい時をつくってくださったスタッフの方々、両親、現地の人々、そしてメンバーには本当に感謝です。
onna.png南河凜(依田窪南部2年・長和町)
「輝き」
輝きのある人をたくさん見かけました。質問した人は、とてもきらきらした顔で答えてくれました。私も取材したことを生かし、輝きのある人になりたいです。
onna.png桜井美緒(才教学園3年・松本市)
「改める」
いろいろなことを学びましたが、一番衝撃的だったことは自分の英語はまだまだ未熟だ、ということでした。このことに気付いた時はガールスカウトとの交流ででした。言いたいことが頭に浮かんでも言えなかったり、とっさに話しかけられると、返事ができなかったりしました。これから、日本でも自分の英語力を高めるために勉強します。
otoko.png水口竜吉(梓川3年・松本市)
「一期一会」
今回のアメリカへの旅行で、さまざまな出会いがあった。その出会いは一度きりだと思う。この一度きりの出会いがとてもすばらしいものになった。この出会いが大きく自分を変えた。
onna.png米川沙彩(丘3年・塩尻市)
「積極性」
取材の際、手を挙げてから英語で意見を言うのは、とても緊張しました。でも、それについて、たくさん答えていただくと、だんだん慣れてきました。ここで学んだことを生かしたいです。
otoko.png登里祥伍(開田3年・木曽町)
「wide」
同じ取材をした仲間にもともと視野が広い人もいて、さらに取材をした人たちやお話していただいた方々もいろいろな面から物事を見ていたのですごいと思いました。今回のことを通していろいろな人から学び、もっと成長していきたいと思います。ありがとうございました。
onna.png山村未悠(長峰3年・茅野市)
「夢」
私は自分の夢に少し近付いた気がします。英語の勉強をもっと頑張らないとって思ったし、何よりも花店に行き、取材できたことが、すごくうれしかったです。他にも調べたいことなど見つかったので、これから生かしていきたいです。
onna.png小沢梨々香(豊丘1年・豊丘村)
「種」
すべてのことが新鮮でおもしろかったです。持ち帰ったことを「種」にして花を咲かせられるように、がんばっていきたいと思います!
otoko.png市ノ瀬椋(飯山2年・飯山市)
「感」
親への感謝、大人の方々への感謝、アメリカを感じることができた。
onna.png青木文奈(屋代2年・長野市)
「Meet」
全てが新しい「出会い」でした。新しい仲間、文化、人々…。この出会いをこれからずっと大切にしていきます。
onna.png清水千花(上田2年・青木村)
「発見」
私が勝手に持っていたアメリカのイメージが全然違うこと、アメリカの人々の生活、街…。本当に多くの発見がありました。普通の旅行や留学では行けない体験できないこともたくさんできました。大変勉強になった旅をありがとうございました。
onna.png井出七夕(蓼科2年・東御市)
「奇跡」
このような企画に参加させていただけたこと、いろんな視点を通して取材できたこと、そしてたくさんの物語に、切磋琢磨するみなさんに出会えたことが私にとっての奇跡です。今回の取材、出会いを通じて感じたこと、学んだことをより多くの人に伝えたいです。本当にありがとうございました。
onna.png吉沢華蓮(岩村田2年・小諸市)
「born」
今回の旅はもうエキサイティングでした☆★ 自分の限界を自分で決めて満足してました。でもそれって楽しくないんですよね。以前の自分と違うこと、自分が一番分かった旅でした。サイコー!!
onna.png牛丸瑛理香(松本秀峰中等教育学校4年・松本市)
「知」
アメリカは世界で影響力が大きく経済力も強いので、素晴らしい国だと思っていた。しかし、取材で必ずしも正しくないことがわかった。例えば9・11の関連施設のTribune WTC Visitor Centerのリーさんのお話では、アメリカの教育カリキュラムにはテロについて組み込まれていないことを聞いた。一見すると明るい国でも、実際に深くふみこんでいくと暗い部分が見えることを肌で感じられた。これらのことを記事にしていきたい。
otoko.png浅輪優樹(松本深志2年・松本市)
「一石二鳥」
時差13時間と日本から遠く離れたアメリカ。そこで新しい発見をすると同時に、当たり前のように生活していて、気付かなかった日本の良さ、課題を見つけることができ、とても充実した6日間となりました。今回の派遣に携わったすべての皆さんに感謝しています。
otoko.png細田柊登(伊那北2年・南箕輪村)
「超EXCITED」
選ばれたこと。長時間フライトしたこと。マララがいた部屋に入ったこと。甘かったこと。野菜がないのに量が多いこと。多くの犠牲になった方々の命を感じたこと。世界の中心に立ったこと。ホームランを見たこと。超大国の起源を目の当たりにしたこと。全てを美しく感じたこと。皆さんに出会えたこと。超EXCITED!! ありがとうございました。
onna.png市岡恵梨(飯田風越2年・松川町)
「broad perspective」
6日間を通して、外国人との取材やアメリカで働く日本人の方々と交流して、物事を別の視点から見るという点で視野が広がりました。エノラ・ゲイや日米関係に対する全く異なった考え方を取材できて本当に興味深かったです。一緒に訪れた19人と将来につながる経験ができて良かったです。
onna.png塚田奈那(飯田2年・平谷村)
「accept」
アメリカに行って文化を受け入れて楽しめた。9.11や原爆を落としたエノラ・ゲイの展示会場でも現実を受け入れて前を向いて進んでいることが、印象的でした。I will try to write a good article!!!