一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

カテザ・ニャーシャ (諏訪二葉高校 高1・富士見町)

国立アメリカ歴史博物館を訪れて

リンカーンの像.JPGリンカーンの像 ワシントンDCの取材で特に印象に残っているのは「国立アメリカ歴史博物館」での取材だ。この博物館には、アメリカ合衆国の歴史や文化に関する多方面の作品がたくさんあった。その中でも、特に心に残っているコーナーがあった。それは、黒人の誰にとっても、そして、日本人とアフリカ人のハーフである私にとっても重要な歴史が残されている1つのコーナーである。ここには、1862年に奴隷解放を宣言したエイブラハム・リンカーン大 統領が身に着けていた服装や彼が暗殺された時に被っていた山高帽が展示されていた。
  「私は生まれつき奴隷制には反対の人間である。もし奴隷制度が間違っていないとするならば、この世に間違いはなにもない。そう感じずにいる時はひと時もない」。リンカーンのこの言葉を読んだ時、ショーウインドウの中からタキシード姿のリンカーンが語りかけているような気がした。キング牧師も演説したリンカーン記念堂前で記念撮影.jpgキング牧師も演説したリンカーン記念堂前で記念撮影
公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・Jr牧師に関する展示もたくさんあった。私は父に教わったことや、インターネットで調べたことから、この2人の指導者を尊敬している。そこで、この2人の人物について、また彼らの行動について、アメリカの人はどう感じているのか聞いてみたいと思い、一人の黒人の女性ユアナ・コリンズさんにインタビューしてみた。
 二人の孫をつれて博物館を訪れていたユアナさんは、自分たち黒人にはどのような過去があり、現在に至っているのかを孫たちに教えるためにここに来たと言う。「リンカーンはとても良いことをしてくれた。でも、奴隷解放の時の黒人はお金もなく、住むところもない状態だったのだと思う。その面では、完全に解放されたとは言えないかもしれない」
彼女はまた、マーティン・ルーサー・キングが指導した公民権運動があったから今があるのだと思うとし、「アフリカ系アメリカ人のオバマ大統領の力で、現在のアメリカは確実に良い方向に向かっていると思う」と話してくれた。
このような大切な歴史は、彼女が孫に話したり、私の父が私に話してくれたりしたように、次世代にしっかりと語り継がれることで、世界の平和や人権を守っていかなくてはいけないと思った。

国際連合を訪れて

国連加盟国からの贈答品.jpg国連加盟国からの贈答品 ニューヨーク到着後最初の見学場所は国際連合だった。テレビや学校の教科書などによく出てきて名前だけはよく知っていた国際連合。到着するなり早速感動したのは、私が生まれた国ジンバブエ、そして日本の旗を見つけた事だった。そして建物に入ると、いろんな国の寄贈品が目に飛び込んできた。寄贈品とは、国際連合の加盟国が何か記念に寄贈したもの。国際連合には193の加盟国があるので、最大193ヵ国分の寄贈品が展示されているということになる。
今回の見学で私たちは見ることができず残念だったが、日本が寄贈したのは「平和の鐘」というもので、毎年総会が始まる頃である9月21日に、平和を集うために鳴らすそうだ。
 国連の見学で、私たちがまず入ったのは、経済社会理事会。54か国で構成されている。「こんなにたくさんの加盟国があれば通訳も大変ではないのか」と思ったが、国際公用語というのが決まっていて、公式会合などでは英語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、アラビア語の6言語で翻訳される。会合には各国の代表者が集まる。ということは、代表者はこの6言語のいずれかが堪能でなければいけないのだろう。国連の「箱の中の学校」.JPG国連の「箱の中の学校」
 この見学で特に印象に残ったのはユニセフのSCHOOL IN A BOXという展示品だった。「箱の中の学校」ということで、この箱には壁などを黒板にするためのペンキとはけ、勉強するための鉛筆やボールペン、ノート、三角定規、コンパス、そしてピーナツバターなど、たくさんの物がぎっしりと入っていた。この小さな箱を待っているたくさんの子ども達がいること、そしてその箱の意味を考えると、ものすごく貴重なもののように感じた。