一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

8/4 同行記者からのメッセージ

 あっという間の1週間でした。
 みんなが仲良くなって、うち解けるようになってきたかな、と思うころには帰国になってしまいました。

 体調を崩したり、人間関係に悩んだりと、楽しいことばかりではなかったけれど、中高生のみなさんは1週間のあいだに、それぞれに克服して楽しい経験を重ねられたことと思います。
 ニューヨークで泊まったのは、マンハッタンの対岸、ニュージャージー州にあるホテルでした。夜には摩天楼が輝く様子がよく見えました。朝は真っ青な空のもとに、遠くに自由の女神が見えました。
 「かえりたくなーい」という人が何人もいました!

 アメリカンスタイルの食事はこれで終わりですね。
 コーンフレークや甘いドーナッツ、山盛りのフルーツ…。
 今日の朝食はこれまでで一番豪華だったかと思います(笑)

 スーツケースに荷物を詰めて、バスへ。

 ここでワシントンから同行してくれた、米国在住のジャーナリスト川尻千晶さんからお話をしてもらいました。
 夢を持つこと、そして諦めずに努力すること。
 物事は両面から見ること。
 ここに来られたことに感謝すること。
 みんなが頑張ったことをほめてもらって、涙ぐんだ人も少なくありません。
 アメリカで活躍している方と一緒に過ごして、学んだこともたくさんありましたね。たくさんの勇気と元気ももらいました。川尻さんにあこがれる生徒もいて、涙、涙のお別れでした。

 一緒に行ってくださった長野県教育委員会の先生からもひと言。
 北沢潔先生(高校生担当)から
 この旅行でいつかは留学したいという気持ちが持てれば大成功。ポジティブな気持ちで外に向けて、勉強していってください。
 山下由紀子先生(中学生担当)から
 1週間できみたちはすごく成長したね。怒ったこともたくさんあったけれど、次の日には反省して挽回しました。きみたちのような可能性を持った子が大好きなので、一緒に旅行してよかった。これからも頑張って、リーダーとして活躍できるようになってください。


 生徒代表のみなさんもあいさつしました。
 体調を崩してしまって、みんなに心配してもらったこと。
 忘れ物をして、取りに行ってもらったこと。
 最初はすごく不安だけど、頑張れたこと。
 感謝、感謝の言葉が続きました。
 みなさんのあいさつを聞いていて、ほかの人も涙が止まりませんでした。

 話は尽きないまま、出国するJFケネディ空港に到着しました。
 帰りも全日空。出国のセキュリティチェックは厳しく、全員靴も脱がされての検査でした。アメリカってどこでも警備が厳しく、9.11の影響っていまだ大きいのですね。

 多少、お土産を買う時間があったので、最後のショッピングへ。お小遣いが残っていたのでコーチのバッグを買った高校生もいました。そのほか、チョコレートやぬいぐるみやグミなど…。家族や友だちへのお土産は十分買えたかな?
 そうそう、荷物預かりでスーツケースに「Heavy」のタグを貼られて、荷物を入れ替えた人もいました。本を買ったり、新聞を集めたり、といろんなものを詰めていたら、スーツケースの重量オーバー。荷物を出して、手荷物に入れたらオッケーとなりました。

 帰りは13時間のフライトで、みなさんグッタリ。昨晩は未明まで語り合った高校生もいたそうです。最後に出た食事は「ラザニア」で、もういいです…と手をつけられなかった人も多いようでした。


 成田空港に無事到着し、成田エクスプレスで東京へ。東京駅から新幹線に乗る人と新宿から特急あずさに乗る人に分かれました。もうこれで明日は別の生活かと思うと、お別れを惜しんでは涙。アメリカ式にハグをして分かれました。

 みなさん1週間お疲れ様でした。

DSC_1920.JPGホテルから見たマンハッタン
DSC_1929.JPG同行してくださったアメリカ在住のジャーナリスト川尻千晶さんDSC_1939.JPGJ.F.ケネディ空港に到着
DSC_1944.JPG空港で記念撮影する高校生DSC_1956.JPGくたびれている中学生たち
DSC_1974.JPG帰りの全日空便DSC_1987.JPG成田に到着。連絡先の交換に忙しい
DSC_1990.JPGHeavyのタグが付けられたスーツケース。お土産や資料がいっぱい DSC_1997.JPG成田で最後のあいさつ。See you later!
DSC_2002.JPG長野駅で別れを惜しむ中学生たち

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感想を紹介します。

  • onna.png霜村明里(東部中3年・長野市)
    • バスの中で、「自由」についてたくさん話しました。日本のことやアメリカのこと、世界のことをまじめに考える機会になりました。
  • onna.png小林希(七二会中3年・長野市)
    • 9.11の話を聞いた場所では、写真がたくさん貼ってある場所がありました。みんな笑顔の写真なのに、9.11で命を失った方だと思うとつらくなります。誰が悪いとかより、そこにたまたまいただけで死んでしまったなんて残酷でした。
  • otoko.png高木陽央(飯綱中3年・飯綱町)
    • ニューヨークは想像していたアメリカだった。ビルの高さが東京とは比べものにはなかなかった。アメリカに行って分かったことは、日本料理のおいしさと、日本人のていねいさでした。
  • otoko.png青木至人(北御牧中2年・東御市)
    • アメリカの人々との会話はほとんど成り立ちませんでした。でも、身ぶりや手ぶりでも通じました。アメリカ人はたくさんの表情を持っていて、言葉が通じなくてもわかってもらえるんだなと思いました。
  • onna.png土屋ひかり(軽井沢中3年・軽井沢町)
    • ニューヨークに来てみて、ビルが高いなあと思いました。タイムズスクエアなど、ちょーすごかったです。お店もたくさんあって、行ってみたかった。14歳でこのような体験ができて、本当によかったです。
  • onna.png松沢実紀 (白馬中3年・白馬村)
    • 映画や音楽、テレビ、雑誌などから知っていたアメリカにずっとあこがれていました。今回自分の目で見て、感じて、アメリカの楽しくて華やかな部分、アメリカがかかえている問題、多くの命が失われた歴史など暗い部分も感じて、今までよりずっと多くのことを学べました。
  • onna.png山田茉央(南木曽中3年・南木曽町)
    • オバマ選挙事務所で質問できなかったので、ニューヨークでは「9.11のような危険な場所や事故現場で仕事をするのに、消防士になったのはなぜか」と疑問に思い質問したけど、最初はよく分かってもらえなかった。疑問に思ったことをきちんと質問できるように、もっと頑張ろうと思った。高校生のみなさんが一緒に写真を撮ろうと誘ってくれたりして、本当にうれしかった。
  • onna.png川上直美(山辺中1年・松本市)
    • 私は最年少ということでみんなにかわいがってもらえてうれしかったです。一番苦労したのは食事です。学校の給食で食べるのが遅く、アメリカの食べ物が一番心配でしたが、予想通り口に合わなくてほとんど残してしまいました。肉もチョコも苦手ですが、これを機に食べれるようになりたいです。
  • onna.png溝口紗彩(才教学園中2年・岡谷市)
    • アメリカ人は親しみがあり、日本人と分かると日本語で話してくれた。あっという間でした。グラウンド・ゼロでは前向きに物事を考えているところがいいなと思った。
  • otoko.png牧内りずむ(高陵中3年・飯田市)
    • グラウンド・ゼロではテロについて考えさせられた。亡くなった人の名前が刻んであるのを見て、この人たちがどんなことを思って、どんな最期をとげたのか考えてしまった。
  • onna.png高橋紡花(長野工高3年・長野市)
    • 「自由」とは何かと聞かれた時、「自由は自分でルールを決める、実は一番難しいことだ」と答えました。自由とは、自分で決定する過程のことを言うのだと思います。自由の国、アメリカ。日本は内向的ですが、自発的なアメリカ。今日本はもう少し自発的なオープンな人材を求めていると思います。私たちがその先駆けになれればいいなと思います。
  • onna.png中島瑞穗(長野高1年・長野市)
    • 超ハードなスケジュールでしたが、普通の人ならまず入れないような所に行けて、とてもラッキーでした。新聞を書くことは今まで何回もやってきたのに、今回あらためて書くとこんなに難しいことだったかとびっくりしました。
  • otoko.png小沼祐之介(長野高専2年・長野市)
    • 国連では教科書に載っていた議会場を見て、ただただあっけにとられるばかりだった。国連の仕事の話を聞いて、自分も世界の人たちの役に立つ人間になりたいと思った。
  • onna.png吉原万葵(長野清泉高2年・千曲市)
    • ニューヨークは夢のようでした。テレビで見るニューヨークそのままでした。マンハッタンのビルがすごく印象に残っていて、今私がそこにいて、目の前にあるなんて、本当に感動で、感謝でいっぱいです。
  • onna.png伊東香奈江(上田高2年・上田市)
    • 初対面の人たちと1週間もずっと一緒に過ごすということはなく、いい経験になりました。同年代なのに、みんなしっかりと自分の意見を持っていて尊敬できる人たちでした。夜もみんなで集まって見に行ったこととか、将来のこととか、意見を言い合うのがとても楽しかった。本当にいい刺激を受けました。
  • onna.png竹内瑞穂(上田東高3年・上田市)
    • ニューヨークは多少臭かったけれど、英語などに使われていた所が多くて、とてもテンションが上がりました。
  • onna.png福島愛美(松本深志高3年・大町市)
    • ブロードウエイの看板を背景に、その場で出合った人と写真を撮ることができたことは、絶対忘れられません。ブラジルから旅行で来ていた女性は、すし、刺し身など日本食が好きだと話してくれました。自分の英語が通じて、相手の英語も聞き取れて、米国で日本食の話をする。とても不思議で、とても素晴らしい体験でした。
  • otoko.png栗林太地(松本蟻ケ崎高1年・安曇野市)
    • ニューヨークでは最後の機会だと思い、外国の方と話をしました。とても楽しかったです。それと同時に、もっと英語が話せればよかったのに、というもどかしさも強く感じました。
  • onna.pngアルッガマゲ未美利(伊那北高2年・駒ケ根市)
    • 空港に行くバスの中で、たくさんの大人たちが涙を流しながら話をしてくれました。そこであらためて、こんなにも多くの人に支えられていたんだということを実感しました。この1週間の経験は大きな財産となりました。
  • onna.png北沢佑奈(飯田高3年・飯田市)
    • ニューヨークでは9.11の時に女性の消防士だったブレンダさんに英語で質問することができた。あの日、どれだけ恐ろしかったかが分かった。ブレンダさんの「悪夢以上だった」という言葉が忘れられません。


最後に米国生活をリポートした信毎の井上からごあいさつです。

 忙しい日程で、十分に取材ができなかった部分もあってごめんなさい。忙しくて大変でしたが、みなさんよく頑張りました。いままで勉強してきた英語とは違ったり、通じなかったりしたこともたくさんあったと思うけど、チャレンジには本当に感心しました。一日目の「エノラ・ゲイ」の前でアメリカ人にインタビューした勇気には、頭が下がりました。オバマ選挙事務所で電話した人もすごい。
 一人が頑張ってみると、ほかの人もチャレンジしようとしていて、ちょっとしたことも英語が通じたり、分かったりすると、報告に来てくれたりして、見ている私もとてもうれしかったです。誰が一番、ということではありません。一人1人のそれぞれのチャレンジがすごいことでした。
 取材も慣れないことばかりだったと思うけど、物事は両面から見ること、分からないことは恥ずかしがらずに聞いてみること、これを守って頑張ってよく聞いてくれました。
 今回は、かなり背伸びした内容で、難しかったこともたくさんありました。今分からなくてもいつか分かることもあると思います。考えるきっかけをつかんでもらえれば十分です。
 バスの中でみなさんに意見を聞いたのは、自分の気持ちや考えを、上手に表現できるようになってほしいと思ったからです。苦手な人もいるようですが、考えたり、疑問に思ったりしたことを、うまく説明できるようになるといいなと思います。

 期間中、さぞ心配だったと思いますが、見守ってくださったご家族の方々、ありがとうございました。生徒たちは本当に成長しました。そして、協力してくださった共同通信の皆さま、そのほかの先生方、本当にありがとうございました。たくさんの人の力で、今回のツアーが実現できました。

 ではみなさん、頑張った成果を原稿にして送ってください。まってまーす。

                   鬼の編集長の 井上でした。