第18回信毎こどもスクール

しんまい火山の学校(開催地:松本市) 噴火の仕組み、実験で学ぶ
 
第18回信毎こどもスクール「しんまい火山の学校」(信濃毎日新聞社主催、一般社団法人長野県新聞販売従業員共済厚生会など共催)は21日、松本市の信州大理学部で開いた。2014年の御嶽山噴火災害を機に翌年に始まり4回目。県内の小学生約30人が参加し、模型を使った実験を通して噴火の仕組みを学んだ。
 雲仙岳災害記念館(長崎県島原市)学芸員の長井大輔さん(43)が、火山模型にセットした粉末状の薬剤に火を付けて噴火を再現。子どもたちは噴出物が周囲に降り積もる様子を興味深そうに見つめた。
 北アルプス焼岳の火山活動を研究している信大理学部准教授の斎藤武士さん(43)は、観測に使用している「赤外線カメラ」を紹介。子どもたちは熱したり冷やしたりした石を赤外線カメラと接続したタブレット端末で観察した。安曇野市穂高南小5年の中嶌梨音子さん(11)は「火山には噴火で怖いイメージがあったが、きれいな風景をつくっていることも分かった。もっと勉強したい」と話した。

第17回信毎こどもスクール

かいけつゾロリのハラハラドキドキのおはなしのつくりかた(開催地:長野市)  「かいけつゾロリ」作者と創作に挑戦

 信濃毎日新聞社は10日、第17回信毎こどもスクール「かいけつゾロリのハラハラドキドキのおはなしのつくりかた」(一般社団法人長野県新聞販売従業員共済厚生会共催)を長野市の信毎長野本社で開いた。子どもに人気の「かいけつゾロリ」シリーズの作者、原ゆたかさん(64)の指導で県内の小学生約50人が、独自の発想で物語を作る体験をした。
 子どもたちは最初に、かいけつゾロリの主人公「ゾロリ」に向かって手裏剣を投げている忍者の顔を紙に描いた。次にゾロリが手裏剣に当たらず、ピンチを切り抜ける設定を考えた。子どもたちは、突然降ってきたわら人形が身代わりになったり、宇宙人が現れて助かったりと、ユニークなアイデアを絵にしていった。
 原さんは作業中の子どもたちを見て回り、「鉛筆と紙があれば漫画は描ける。自分でもやってみたいと思ったら描き始めてほしい」と呼び掛けた。県高校文化連盟文芸専門部の高校生も運営に協力し、子どもたちに助言した。
 漫画家を目指しているという長野市湯谷小学校5年の石井沙季さん(11)は「かいけつゾロリはいつも読んでいるけれど、自分でピンチを乗り越えるシーンを考えるのは難しかった。(かいけつゾロリシリーズを)何冊も出している原先生はすごいと思った」と話していた。

第16回信毎こどもスクール

しんまい火山の学校3~だからここに山がある!(開催地:茅野市) 児童、火山の成り立ち学ぶ

 第16回信毎こどもスクール「しんまい火山の学校3~だからここに山がある!」が17日、茅野市の東海大諏訪高校で開かれ、小学生46人が実験などを通じて火山の成り立ちに理解を深めた。
 磐梯山噴火記念館(福島県)館長の佐藤公さん(61)は講演で、火山噴火は被害をもたらす一方、美しい景観もつくってきたとし、「火山は二つの顔を持っている」。信州大出身で箱根ジオミュージアム(神奈川県)学芸員の山口珠美さん(35)は、噴火によってできるくぼみ「カルデラ」などについて説明した。
 子どもらは4、5人の班に分かれ、東海大諏訪高科学部、諏訪清陵高(諏訪市)天文気象部の生徒と実験に挑戦。穴を開けた板の下からペースト状の素材を何度も押し出し、火山のような形に盛り上がっていく様子を再現した。
 班によって形が異なり、諏訪郡富士見町の富士見小5年小林一真君(11)は「(押し出す)勢いとか、かかった時間とかで変わるのかな」。茅野市永明小6年の北原慎也君(11)は「もっと勉強して詳しくなりたい」と話した。

第15回信毎こどもスクール

しんまい火山の学校(開催地:松本市) 噴火の仕組み、児童びっくり

 第15回信毎こどもスクール「しんまい火山の学校」が23日、長野市の信州大教育学部で開かれた。信濃毎日新聞社主催、一般社団法人長野県新聞販売従業員共済厚生会共催。小学生約30人が参加し、火山の仕組みなどを学んだ。
 同学部の竹下欣宏准教授(火山学)が、スライド写真で御嶽山や焼岳などを見せながら「マグマの噴出でできた山が火山」などと説明。浅間山などの活火山は、過去1万年以内に噴火したことがある山とし、「(太陽系が誕生した)46億年を長さ50メートルに例えると、1万年は0.1ミリくらいでしかない」と話した。
 ペットボトルから噴き出す炭酸飲料をマグマの噴火に、泡をマグマが固まった噴石の軽石に見立て、噴石が空気を多く含むため軽くなる仕組みを説明した。
 八ケ岳など県内外4カ所で集めてきた火山灰に含まれる鉱石を顕微鏡で観察。長野市芹田小5年の宮沢柊歩君(10)は「透き通ったオレンジ色の石が見えた」。同市城山小4年の半田悠花さん(9)も「さまざまな色の石があってきれい」などと驚いていた。作業を教育学部の学生や長野西高校(長野市)の生徒の計約20人が手伝った。
 この日はほかに、静岡県南伊豆町で岩石を模した菓子を作っている「ジオガシ旅行団」代表の鈴木美智子さんらに教わりながら、火山灰が固まった「凝灰岩」などをイメージした菓子も作った。

第14回信毎こどもスクール

忍者研究之巻(開催地:松本市)  小さな忍者、松本に現る

第14回信毎こどもスクール「忍者研究之巻)」が開かれ、参加した小学生らが体験教室や研究者の講演を通じて忍者の実像に触れた。
 体験教室では、各地で忍者ショーなどをしている「伊賀流忍者集団・黒党(くろんど)」(三重県伊賀市)の5人を講師に、「抜き足差し足」といった忍者独特の歩き方や走り方、風呂敷を上半身に被ってうずくまる「幕」という隠れ方を学んだ。講演した三重大人文学部の山田雄司教授(48)=日本史=は、忍者の主な役割は情報収集で、戦う危険を避けて味方に情報を伝えることが重視された―などと解説した。
 諏訪郡富士見町から訪れた小学6年の安藤栞さん(12)は「情報収集が役割だと聞いて、手裏剣を投げるような忍者のイメージが変わった」と話していた。
 信毎こどもスクールは信濃毎日新聞社の主催で、一般社団法人長野県新聞販売従業員共済厚生会が共催。この日は、児童、保護者、一般の聴講者ら約100人が参加した。

第13回信毎こどもスクール

しんまい火山の学校(開催地:御代田町) 噴火の仕組みや恵み、知って

 信濃毎日新聞社は25日、若い世代が火山について学ぶ「しんまい火山の学校」の第1回を、第13回信毎こどもスクール(一般社団法人長野県新聞販売従業員共済厚生会共催)として、浅間山麓にある北佐久郡御代田町のエコールみよたで開いた。県内の小学生約60人が、火山学者の講演や二つの体験教室を通じて、噴火の仕組みや火山の恵みを学んだ。
 昨年9月の御嶽山噴火を受けた本紙キャンペーン「火山と生きる」の一環で開催。講演した荒牧重雄・東京大名誉教授は、黒煙が上がり、噴石が飛び出す桜島(鹿児島県)の噴火の映像を紹介し「浅間山の爆発的な噴火もほとんど同じ。30年ほど前まで頻繁にあった」と解説した。
 秋田大の林信太郎教授による体験教室では、噴石や火山灰に見立てた麩(ふ)を空気圧で飛ばし、噴火のメカニズムを紹介。水を張った水槽内の火山の模型から入浴剤の溶液を噴き出す実験では、上昇せずに模型の斜面を下る入浴剤もあり、林教授は「下に流れるのは火砕流で、中の温度は数百度。警報が出たらすぐに逃げよう」と話した。
 もう一つの体験教室では、同町浅間縄文ミュージアムの堤隆主任学芸員が、敷地内などで採取した安山岩を、児童らが砕いて標本を製作。堤さんは「1108(天仁元)年の浅間山噴火の火砕流で運ばれた石です。こんなものが流れてくるのはとても危険だけれど、この石は石垣にも使われている」と紹介した。参加したこども記者の音琴光里さん(10)=松本市明善小学校4年=は「噴火の力はすごい」と驚いていた。
 この日は軽井沢高校(北佐久郡軽井沢町)と佐久平総合技術高校(佐久市)の生徒計11人もボランティアで体験教室の指導などを手伝った。
 しんまい火山の学校は、県内を会場に継続的に開く。

第9回信毎こどもスクール「縄文の夏祭り」

一般社団法人長野県新聞販売従業員共済厚生会と信濃毎日新聞社共催の 第9回信毎こどもスクール「縄文の夏祭り」が7月21日、茅野市の尖石縄文考古館一帯で開かれました。県内各地から集まった親子80人余りが、縄文時代のお話を聞き、料理や土偶作りを体験しました。

 縄文のお話をしてくれたのは、俳優で日本考古学協会会員の苅谷俊介さん(65)、元県立歴史館総合情報課長の宮下健司さん(60)。歴史プロデューサーの早川知佐さん(35)が司会を務めました。苅谷さんは、全国の遺跡調査に参加して発掘物を見てきた経験から「縄文時代の人々は感性が光り輝いていた」と発言。宮下さんは、縄文土器について「一つの土器に人間のしぐさの絵が幾つも記録された例がある」と芸術性の高さを説明しました。

 その後、参加者は3班に分かれて縄文の暮らしを体験。「縄文のアート」班は茅野市出土の国宝土偶「縄文のビーナス」の複製を粘土で作成。「縄文の料理」班は黒曜石のかけらでニジマスをさばくなどして料理4品を作り、「縄文の音楽・ダンス・ファッション」班は貫頭衣作りやダンスを楽しみました。

 詳しくは、こども記者によるリポートで。 

LinkIconこども記者によるリポート

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貫頭衣を着て、なーのちゃんと一緒に踊りました

黒曜石でナイフづくり00.jpg
黒曜石でナイフづくりに挑戦...

縄文のビーナスづくり00.jpg
縄文のビーナス うまくできるかな

料理班00.jpg
サツマイモと肉の石むし料理ができあがり

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縄文時代をめぐる語り合い。俳優で日本考古学協会会員の苅谷俊介さん(右)、元長野県立歴史館総合情報課長の宮下健司さん(中央)、歴史プロデューサーの早川知佐さん(左)の3人が、縄文の文化とくらしについて熱く語り合いました