一般社団法人 長野県新聞販売従業員共済厚生会

取材報告

牧内 りずむ  (高陵中学3年・飯田市)

ラジオ局の最前線で

DSC_0737.JPG ワシントンD.C.にあるNational Public Radio(NPR)というラジオ局に行きました。
ここ、ワシントンにあるNPRが本部です。
このラジオ局では、1日に同じ放送を3回流します。これは、ほかの地域の放送時間に合わせるためです。他の放送局で、その地域に最もふさわしい時間に放送をすることができます。3回同じ放送をすることはほかにも利点を生みます。新しい情報を放送したり、誤って放送したことを訂正することもできます。
 このラジオ局には、4Bというスタジオがあります。このスタジオは、管弦楽器などを演奏するスタジオとして使用されていましたが、現在はニュースなどのスタジオとして使われています。このスタジオは、他のスタジオから隔離されたところにあり雑音などが聞こえにくい。なるべく角をつくらないように設計してあり、また、壁の硬さも変えていることも教えてもらいました。壁の硬さを変えることによって、余分な音が吸収されます。
 次は、3Aというスタジオを見学しました。このスタジオでは、主にライブなどを放送しています。スタジオには5秒違いの時計を用意してありました。これは、放送時のトラブルに備えてです。
次に、図書室へ向かいました。ここは、図書室というより資料室といった感じでした。
 過去に放送され録音したものを保管しておきます。そうすることで、資料として残しておいたり、参考にすることが可能になります。ここは、テープをデジタル化するためにも使われます。テープは、10~15年前までは使用されていました。過去の放送をMP3化して、インターネットで配信することもあります。
 このラジオ局では、800人が働いています。海外に19の支局があるとても大きなラジオ局です。
報道をする現場に行って、1秒でも無駄にしない事をラジオ局で学べました。

一番盛り上がっている大統領選

DSC_0442.JPG今年、アメリカで一番盛り上がっている出来事は、大統領選挙です。
 ぼくたちは、その大統領選挙についてオバマ選挙センター(Fairfax OBAMA’s office)というところに話を聞きに行った。
オバマ選挙センターでの目標は、オバマ大統領の再選です。
 アメリカでの選挙活動の期間は、1年半と日本と比べるととても長い期間です。また、日本の選挙活動と違い、アメリカでは国全体の活動として行われています。
 ここでは、オバマ大統領が再選するために主に2つの仕事を行っています。
1つは、登録者を増やすことです。アメリカの選挙は、18才から投票することが可能になります。しかし、投票を行うには登録をしなければいけません。そこで、オバマ選挙センターでは登録者を増やす活動をしています。
 ヒスパニックや、黒人、貧しい地域に住む人たちの多くが登録をしていません。そこで、その人たちが住む地域の店やバス停など、さまざまな場所へ行き登録書を配布します。実際にこの活動をして登録者が増えているのです。しかし、悲しい事に若い人たちが積極的に選挙に参加していません。選挙は若い人たちにとって、とても大きな影響を与えるのに、参加をしない人が多い。参加をしない理由の一つに、参加の仕方がわからないというのが挙げられます。この活動では、そういった人たちに参加の仕方を教え、投票用紙を配布することをしています。
もう一つの活動は、オバマ支持者を増やすことです。登録者の家に直接行き、話をします。最初から選挙の話をするのではなく、相手との共通点を見つけることから始まります。そして、親近感を持ってもらい、大統領の話を始める。共通点を見つけるために大事なことは、相手の話を聞くことです。どんな話でも相手の話よく聞き、その中から共通点を見つけることが大事です。相手が、オバマ反対派であっても話をしている中で、考え方が変わることもあります。考え方が変わったら、それをYesにします。この、地道なことの積み重ねがオバマの大統領再選につながります。 
明治大学政治経済学部教授の海野先生がこの活動で一番大変だったと話してくださったのが、「見えない柵」です。家の庭に入ると、その見えない柵が反応して飼い犬の首輪に電流が流れるそうです。それが危険だったと話してくれえました。
 これらの活動は主に、ボランティアの方が行います。
 この2つの活動のほかに、電話をしてアンケートを取ることもしています。
 オバマ選挙センターでは、正式なスタッフが15名ほどいます。15名だけではすべての活動をこなせないので、多くのボランティアの方に手伝ってもらっています。
 最後に、このオバマ選挙センターの責任者であるパーカーさんからある言葉をもらいました。「新しいことに挑戦する、自分ができないと思っていることにチャレンジすることでいいことがあるかもしれない」挑戦することで新しいものが見えるかもしれない。そう思いました。